- 「韓国人と仕事をすることになった」
- 「これから韓国人と仕事をしていくことを考えている。」
- 「韓国人と日本人の仕事の仕方の違いって何か気になる・・」
そんな方向けに、
新卒より韓国で韓国人と仕事をしてきた&現在もしている私が感じた
韓国人と仕事をしてわかった韓国人と仕事をする上での心構えについてまとめてみようと思います。
あくまでも個人の体験から感じた内容の備忘録的な部分もあるため、全てに当てはまることではありません。
また、時代の流れによっても徐々に韓国文化も変遷して来ているので、現状とは少し異なって来ている内容もございます。
その点ご了承いただき、一つの参考事例として捉えていただけたら幸いです。
記事の内容は、2016年時点での実体験記録です。
目次
約束した待ち合わせ時間はあくまでも「努力目標」
もしかしたら、韓国の方と少しでも関わったことのある方は感じたことがあるかもしれません。
韓国人と待ち合わせの約束をした時、時間通りに待ち合わせ場所に待ち合わせ場所に現れることは滅多にない。
ましてや5分前行動なんてまずありえない・・!
ということを。
まあ、プライベートくらいならそんなこともあるでしょう!そう思われた方、
実は、ビジネスの場面であっても同様なんです・・・!汗
5分前どころか、時間ぴったりに到着しても「え!もう来たんですか!早いですねぇ・・!」という反応
韓国人と関わる際は、「まあだいたいこの時間前後に会えたらいいよね〜」な感覚で、
「時間にゆるい」ということ自体にはかなり慣れていたのですが、
まさかビジネスの場面でもそうだとは思っていなかったんです。
実際に、韓国のクライアントさんとお仕事をして体験したことは下記の通り。
- ミーティングの約束時間の5分前に到着して連絡をすると、「え!もう来たんですか!早いですね!!」の反応
- そして、5分前どころか時間ぴったりでも同じ反応
- 数分くらいの遅刻ではいちいち連絡して来ない
- というか誤差程度の遅刻は遅刻にカウントしていない空気
こんな感じでして、日本のビジネス文化ではまず体験できないことですね。。
心構えしておくと良いこと その1
韓国の場合、ビジネスであろうと「約束した待ち合わせ時間はあくまでも努力目標」。
- 待ち合わせはや訪問は、約束時間ぴったり or 数分遅れるくらいがちょうど良さそう。(※かなり重要度高めな商談などの場合はこの限りではない)
- 待ち合わせの時間に来ていなくても、一定時間は広い心で待ってみる。
です。
提案の質よりも、相手と仲がどれだけいいか?で契約を決めることが多い
私自身広告営業のお仕事を韓国でしていたので、クライアントとの会食の機会は多く、
韓国人同士特有の仕事の考え方や営業・契約事情などについても間近で感じていたことが多かったです。
そこで、実際に韓国のクライアントや同業者などから聞いた韓国人同士特有の仕事の仕方の一つが
「提案してもらった内容の質よりも、提案してくれた相手と仲がどれだけいいか?で契約を決めることが多い」
ということでした。
未だ残る韓国のコネ文化の強さ
日本の場合でも、多少取引先との仲の良さを仕事でも優先させるということは、全くないわけではありませんが、
「仲の良さも大事だけど、今仲良くしているところよりもいい提案が来たら、会社の事業成長のためには他社に乗り換える」
という考え方が多かったように思います。
ただ、韓国の場合は「提案内容もまあ大事だけど、あまり親しくない・そこまで心が通い合っていない初めての相手からの提案よりも、長年仲良くしてきた信頼深い相手と契約を結びたい。」という気持ちが強いようです。
韓国のコネ文化の強さは未だ健在な様子。
心構えしておくと良いこと その2
韓国人とのビジネスをする場合、「提案の質よりも、相手と仲がどれだけいいか?で契約を決める」ことがしばしばある。
- まずは仕事の話云々よりも、とにかく全力で仲良くなることから始めるのが良い。
- 仲良くなった時に初めて提案が響き、契約につながることが多い。
- 元あるコネの間に割って入らなければいけないこともあるため、韓国企業の新規開拓は日本市場よりも比較的ハードルが高めかもしれない。
メール営業は、日本より比較的返信率がいい
これは、韓国と(少しだけ)日本でメール営業をした際に実際に感じたことなのですが、
韓国の場合、日本よりも圧倒的にメール営業への返信率が高いです。
(あくまでも、日本と比べてというお話ですので、数社送っただけで半分以上は返信が来る!というわけではありませんので誤解なさらず・・!現実は厳しいです・・泣)
一方日本の場合、テレアポはよく電話口でお断りされていますが、メール営業なんて読んでももらえていないことの方が多く、消耗することが多いです。
そんな中韓国の場合は「まあとりあえずは会って話を聞くだけ聞いてみる」というスタンスなのか、返信がが来ることが多く、メール上だけでもアポが取れることが日本に比べたら多かったように思いました。
心構えしておくと良いこと その3
韓国人とのビジネスをする場合、「メール営業でも、比較的返信率がいい」です。
- 日本に比べてメール営業は返信率が良いので、韓国でアプローチしたい企業があったら躊躇せず積極的に営業メールを送ってみましょう!
契約書の内容は、あくまでも「建前」なことがある
取り引きをする上で、契約書のやりとりは必ず付いて回ることですよね。
実際に日韓行き来しながら仕事をしてみて、日本と韓国における契約書の効力の違いを感じました。
日本の契約書の考え方は、「契約書の内容は絶対。契約書に必ず従う。」これが当たり前でした。
私も日本人なので、契約書というものに対しては同じ様な認識でいました。
しかし、韓国はそうでもないことも多々ありました。
契約書を結んでも最後まで安心するべからず!必ずしも最後まで公正な取引が遂行されるとは限らない!
韓国の会社と取引をして、契約書が絡む場面で実際に遭遇した場面を紹介いたします。
- 契約書に「5営業日前に入金」との記載があったが、期限中に間に合いそうになかったため担当に交渉の問い合わせをしてみると「あ〜、そんなこと書いてましたか。契約書の内容はあくまでも建前なので入金さえしてくれれば全然問題ないですよ〜」の回答。
- 取引実行の話がついて契約書の締結をする。︎取引内容実行の当日に突然「やっぱり今日の進行なしで・・!」と言い始める。
- 契約書も結び、取引内容も実行済み。「結果に納得いかなかったから」という理由で一切入金せずに飛ぶ。(これは特に悪質だった事例。)
- 契約書のサインが間に合わなくても、先に取引内容を実行しておいて同時並行 or 取引終了後に契約書を結ぶ。(これは割と結構あったw)
などなど・・
こんなことが韓国ではありました。
心構えしておくと良いこと その4
日本のビジネス感覚でいくと、「契約書締結▶︎取引実行(しかも内容超厳守)」ですが、
韓国の場合「契約書は、建前としてとりあえず結んでおくもの。内容を守るか守らないかはケースバイケースで判断。契約書締結のタイミングは前でも後でもまあどっちでもw」
という表現が妥当でしょう。
- 韓国の企業・個人と契約書を結んでも、最後まで安心しないこと!安心するのは、取引が実行されて「無事に入金されてから!」
もちろん一部分の出来事であり、全ての韓国の企業や韓国人の方がそうだ!ということではありません。
しっかりと正当な取引をしてくれる企業・人もたくさんいました。
ただ、こういう「場面に遭遇することは、日本人同士の時よりはちょっと多い」くらいに認識していただけたらと思います・・!
契約はお酒でとる
先ほども「韓国は仲のいい相手と契約をすることが多い」という話をしましたが、その延長線上に
お酒の席の重要性
がついてきます。
韓国では小手先の提案だけではなく、まずはお酒の席を確保せよ!
韓国は、会食がとても多い国だと思います。
また、平日ど真ん中であろうと取引先と夜中まで飲むこともあります。(実際に、水曜日というど平日で夜中3時まで接待したこともありますw)
そこでも実際に聞きましたが、「韓国の契約はだいたい酒の席で決まる。営業は特に酒が飲めないと仕事にならない。」
とのことでした。
酒の席を確保できていない相手との契約は、日本よりも圧倒的にハードルが高いと思っておいた方が良さそうです・・・w
ですが・・!
ここ数年でまた新たな風が吹いて来ました!
最近の韓国も、
『お酒が飲めないと仲良くなれない、仕事にならない』
とかいう話に対して
『え?いつの話してるの?』っていう反応が増えてきて流れの変遷を感じる😺
— Linaya.🍌ㄹi나양 (@rnhg2) 2018年8月11日
こんな感じに、あくまでもこの記事内の内容は執筆した当時の印象を綴ったものなので、時代の流れに応じで韓国文化もどんどん変遷していると思っておいてください!w
あくまでも、この記事は参考程度に捉えておくことおおすすめいたします。
心構えしておくと良いこと その5
韓国は会食(お酒の席)を重ね、親しくなって初めて契約を締結できることが多い。
- 韓国の企業と取引を円滑にするなら、まずはお酒の席は必須!必ず最低1回は確保すべし。
ランチ時の突然の電話は嫌がられることもある
日本の場合、ランチを食べていようが何してようが、電話がかかってくればすかさず対応しているビジネスマンはよく見かけると思います。
ただ、韓国の場合はランチ時の突然の電話は少し考えた方が良さげです・・!
ランチはランチに集中!職員大勢で楽しく食事を囲む
12時台のランチ時に、何の気なしに韓国の取引先の担当者に確認の電話をかけたことがあるのですが、
「今お昼ご飯食べているので後でもいいですか〜〜?」と言われたことがあります。
日本ではまずこういった返答はあまり受け取ることはないと思います。
韓国の場合、お昼時はみんなで仕事をの手を休めて食事を楽しむもの。
このように考えられていて、部署みんなで一斉に外に出てるため当たり前に電話が繋がらないこともあります。
心構えしておくと良いこと その6
韓国は、ランチ時は仕事の手を一旦止めて社員のみんなでのんびり過ごすものとして考えられていることが多いです。
- 韓国では、本当に緊急時を除いてランチ時の突然の電話はできるだけ避ける。
メールよりもカカオトークかSMSの方がレス早い。
韓国でもビジネス上のやりとりでメールを使うことはありますが、
よく連絡する相手であるなら特に、早い段階でカカオの連絡先を交換してしまった方がこの先の連絡が圧倒的にスムーズです。
もしくはケータイ番号。
メールの返信がなくても、カカオやSMSで連絡をした瞬間光の速さで返信が来る!
これも実際に体験したことですが、メールの返信はないのにカカオやSMSで連絡をした瞬間光の速さで返信が来ることが多かったです!
もはやメールを使うのは、資料などのファイルのやりとりや重要なリマインドメールをする時くらいでした。
最近では日本でも、何往復かするやりとりについてはFacebookやチャットツールを使うことも増えてきましたが、
韓国は、とにかくカカオトークか電話番号(SMS)を早急に交換した方がいいです!
(ただ、人によっては仕事中はむしろカカオをあまり見ない。なんて方もいたので相手の特徴に合わせた使い方をした方が良さそうですね!)
心構えしておくと良いこと その7
韓国は、仕事であろうとカカオトークかSMSでやりとりした方がコミュニケーションがスムーズです。
- 韓国の企業の人と繋がったら早急にカカオトークか電話番号(SMS)を交換せよ!
細かい説明書きはじっくり読まずに、まず聞いてくる
日本人って、渡された説明書きや契約書などの内容を隅々までしっかり読んだ上で相手に質問することが多いですよね?
ただ、韓国の場合は細かい内容を読まずにまず、わからないことがあったらそのタイミングですぐに聞いてくる。
これが多かったです(なので大抵の質問内容は既に記載のあるものだったりw)
心構えしておくと良いこと その8
韓国では、細かい内容を読まずにまず、わからないことがあったらそのタイミングですぐに聞いてくることが比較的多いです。
- 説明書きに記載のあることを質問されても、イライラせずに対応しましょう。
仕事であろうと取引内容が必ず守られるとは限らない
契約書の話と近しい部分はありますが、韓国では仕事であろうと管理が杜撰なことも多少あるので
この日程のこの時間にこれを実行する!という約束(契約)をしても、当日忘れられるなどして実行されていないことも起こりうるのです・・・泣
韓国で約束の時間に広告を配信してもらえておらず、危うく事故になりかけた
私が韓国でネット広告代理店の営業マンとして仕事をしていた時のお話です。
これは忘れもしない実体験なのですが、韓国の某広告媒体社と提携して、私の会社のクライアントの案件を回す(ネット上で広告配信をする)流れを取っていて、
役割分担的には、私がクライアントと広告媒体社の間に入ってディレクションをし、実際にツールをなどを使って広告を配信するのは提携先の広告媒体社。
という感じだったんです。
そこで、私は広告媒体と「このクライアントの案件を○月○日の○時に配信する」という契約を結んでいたのですが、
当日、約束の時間になってもその広告が配信されていなかったんです。
おかしいな。と思い、広告媒体社の担当に連絡したところ、
「あ!うっかり忘れてました・・今すぐセッティングします・・!」との反応・・。
心構えしておくと良いこと その9
はい、ここまで来るともうお分かりの通りです。
韓国では、
- お金が自分のもとに来るまではもちろん、案件が完遂するまでもしっかりと最後まで見守るべし!
思ったこと・納得いかないことは顔にも出るし、ストレートに指摘してくる
これも日本ではなかなか遭遇しない場面だなあと思います、
日本って、提案を受けて正直響かなかった時でもあからさまに表情に出すことは少なく、それとなく和やかに大人の対応をしてその場をやりきることが多いかと思います。
ただ、韓国の場合はむしろその真逆!
納得いかないこと、懸念となることがあると、まず表情に出てそこからストレートで本音をぶつけてきます。
それがシビアなお金のことであろうと、高いものはすぐさま「高くないすか?」と言ってくれます。
(もちろん全ての人が。ではなく、日本人のようになかなか本音を言わない奥ゆかしい方もいらっしゃいました。)
心構えしておくと良いこと その10
はい、ここまで来るともうお分かりの通りです。
韓国では、
- 韓国人は感情表現豊か。ドキッとすることをど直球で言って来ることもありますが、「ここは韓国」と唱えて冷静に。
以上、韓国人と仕事をしてわかった10のこと&韓国人と仕事をする上での心構えを体験談をもとにまとめさせて頂きました。
体験談も交えてでのご紹介だったので、より想像しやすかったのではないかと思います。
韓国の方と仕事をする機会がある・する予定のある方は、ぜひ参考にしてみてください。
日本人の感覚からしたら若干ネガティブな内容もあり、日本語のできる韓国の方が読んだらもしかしたら気分を害される可能性もあるかもしれません・・・
でも、あくまでも個人の感じたことであり、こういうことが日本に比べて多かった!というお話にすぎませんので参考程度に収めておいてください!w
ちなみに、私はこれらを踏まえて今もこれからも韓国も韓国の方も大好きですので!!笑