KPOPのMV(ミュージックビデオ)の完成度って、毎度毎度圧倒されるレベルで、見る度に
「うううっ・・」
と胸もお腹もいっぱいになってしまうのですが(私だけかもしれない)、
アートな目線で色々見漁っていた時に、MV一つにしても、世界観のジャンルが豊富だな〜と気が付きまして。
世界観別にジャンル分けして分析したら面白そう。と思い、早速筆をとりました。
そこで記念すべき第一回目(何回までやるかは決めてないw)は、
「モーショングラフィクス」編で、KPOPのウハウハなMVたちを紹介して参ります☆
目次
KPOP MV 〜モーショングラフィクス編〜
まず、モーショングラフィクスとは何ぞや?という方も多いかと思います。
モーショングラフィクスとは、普通に撮影した(風景や人物が写っているような)映像ではなく、イラストやグラフィックが動く映像のことを指します。
つまり、今回紹介するのは、アーティストが直接出演しない「アニメーションタイプ」のMVたちになります。
온유 X 이진아 ‘밤과 별의 노래 (Starry Night)’
このMVは、楽曲がとても穏やかで落ち着いているため、モーションの動きも曲の世界観にマッチした、ゆるいスロー目な動きをキープしています。
また、前奏や間奏でくるくる回転する仕様が施されていて、吸い込まれ行く感覚に陥り、自然と曲の世界に引き込まれる効果があるようにも思えます。
また、MV全体として、見ていて安定感を感じませんか?
分析するに、MV内で使われているカラーが一定のもので構成されている為かと思います。
実際にMV内で使われているカラーコードを抽出してみたら、下記にようなカラーコードでモーションが作られていました。
カラーコードを統一して作るというのは、
例えば、
ピンクならこのピンク(#d861a7)だけ使う。緑なら(#187b3b)だけを使う。
というように、特定の色に対して特定のカラーコードのみに統一して表現することです。
これにより、視界が散漫とせず、安定感のある世界観が生み出されるのです。
*MV特徴整理*
- 曲の穏やかさにマッチさせたスローなモーション仕様
- 前奏間奏で回転させることで最後まで引き込むような演出
- 使うカラーをある程度統一して、視界の安定感を演出
SHINee -「Every Time」
HEY!やSHU-BEE-DOO-BA-BAなど、歌詞とリズムに合わせて文字が出現する演出が多く、目でも歌詞を楽しめます。
グラフィック要素の特徴としては、
- フラットなもの
- テクスチャを利用したシルエット
- 手描きイラスト
- 水彩など・・
あえて統一感を出さず雑多に世界観を作ることで、曲全体の自由なポップさを演出しているように思います。
*MV特徴整理*
- 歌詞の文字が歌に合わせて飛び出す
- グラフィック要素をあえて統一せずミックスさせている
SUPER JUNIOR 슈퍼주니어 ‘Super Duper’
このMVのグラフィックは、まさに「アメリカンポップ」!という印象です。
ゆるい手描きの彩度高めの原色カラーのイラストで構成されていて、グラフィックの動きもコミカルで見ていて楽しいです。
*MV特徴整理*
- アメリカンポップ風
- 彩度高め原色カラーのゆるい手描きイラスト
- 動きが全体的にコミカル
Girls’ Generation 소녀시대 ‘그 여름 (0805)’
このMVは、曲の最後から最後まで、ひたすら同じアングルで多様なシーンが横に流れていく構成になっています。
横に流れる過程で毎回シーンが変わるので、同じアングルでも見ていて飽きません。
ディズニーのイッツアスモールワールドに乗っているようなイメージですかね?(伝わるかしら←)
歌詞が歌に合わせて手で書いているように出現する演出も、雰囲気があります!
*MV特徴整理*
- シーンが横に流れ続けて遷移する
- 歌詞が歌に合わせて手書き風に出現する
BoA X Beenzino ‘No Matter What’
このMVは、グラフィックが紙っぽいテクスチャを利用したイラストが特徴です。
おそらくですが、Illustratorなどで先にシルエットを作って、その型通りに紙風テクスチャを当てていく。という作り方かと思います。
グラフィックだけで見ると紙基調なので、少し落ち着いたような印象に受け取られそうですが、曲調はポップ目なこともあり、
モーションの動きに勢いをつけたり、色の切り替えをテンポ速くするなどしてバランスを取って、しっかりと曲の世界観ともなじませられている印象です。
余談ですが、MV内の女性(BoAちゃん)のイラスト、口の動きが歌に合わせて超リアルなのでここも注目してみてくださいw
*MV特徴整理*
- 紙風テクスチャを利用したイラスト
- モーションの動きに勢いをつけたり、色の切り替えをテンポよくすることでポップな曲調に馴染むように作られている
編集後記
そしてMV収集して気がついたのですが、面白いくらい全部SMエンタの楽曲っていう・・・。
これも、やはり「財力」の差なのでしょうか・・・・?w
モーショングラフィクスって、大体の制作段取りとしては、
まず、映像内に出現させる全パーツ素材(イラスト)をイラストレーターなどで制作⇨配置⇨パーツごとに動きをつける⇨シーンをつなげる・・・
といった感じでかなりの工数と時間を要するんですよね。
私は現状お仕事で、SNS投稿用の1分程度の比較的短めのモーショングラフィクスも制作したりはしますが、~30秒程度のものであっても半日~1日かかることもザラです。(もっと早くできる人もいるだろうけど)
MVのような場合だと一曲分だしそれなりの長さなので、制作工数・時間共に相当かかるのでもちろん制作コストも尋常じゃないはず。
でも、お金があるとここまでのことができる!ってことでもありますね\(^-^)/←
話はちょっぴりそれましたが、
以上、KPOPのMVアート、モーショングラフィクス編でした!
「KPOPのMVのアートを世界観別で分析してみる」シリーズ連載、第2回目記事はこちら!↓